Adobe Lightroom 「スーパー解像度」

少し前にAdobe Camera Rawに搭載されて話題になっていた「スーパー解像度」がAdobe Lightroomから直接実行できるように今朝アップデートされました。画像の劣化なく縦横2倍(計4倍)にピクセル数を増やすようです。

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手持ちの画像でやってみました。確かに40.9MPが163.6MPに増えたものの、画面上でその違いを識別することはできません。これは当たり前で、うちの4Kモニターの解像度は3840 x 2160= 8,294,400(8.3MP)で、写真の解像度に比べてモニターの解像度がそもそも低すぎるのです。従ってこの機能はモニターできれいに写真を見るための機能ではありません。

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印刷はどうか。A3用紙にきれいに印刷するための必要ピクセル数は24MPで十分と言われています。今のカメラの画素数はだいたいこれくらいはありますからスーパー解像度を使う意味はありません(データ容量や処理時間の無駄)。
では何に使うのか。唯一使えると思うのは、撮影した写真のごく一部を抜き出す処理です(クロップ)。例えば24MPのセンサーで撮影した写真の小さな一部をクロップすると、6MPとかになってしまうかも知れません。しかしあらかじめスーパー解像度で96MPに上げておけば、クロップ後も24MPを維持し、A3くらいの印刷に耐えることになります。
ただし、いまのカメラは40MP、60MPと高解像化が進んでいるので、利用するシーンは限られるかも知れません。