JAEGER-LECOULTRE Reverso Grande Automatique

  やっと時計アルバムも最後の1個となりました。唯一「決して売らない」と決めている時計です。今から4年前の2005年9月、学校を出て18年勤めた会社を退職し、今の会社に転職しようとする3ヶ月前。以前の会社は、海外を含めて出張も多いし、長期休暇もお盆ではなく、ある程度自由裁量で取れる会社でした。しかし、これから転職しようとする会社は旧来の純日本風零細企業ですから、連続休暇は盆暮れのみ。仕事面でも、簡単に休みを取って海外へというわけにはいかないということで、転職前に休暇を取って女房とフランス旅行に出かけました。 ニースに入り、コートダジュールを堪能した後、エクサンプロバンス、アビニョン、パリと旅行しました。この時計は、何か来た記念になるものが欲しいなということで、旅行ですっかり気が大きくなっている女房の許可を取り、パリはバンドーム広場の宝飾店で値切り倒して(笑)購入したものです。いわゆるマニュファクチュール(他社製ムーブメントを使用せずに自社内ですべて一貫生産する時計メーカー)の時計を買ったのは、後にも先にもこの時計しかありません。 JAEGER-LECOULTRE Reverso Grande Automatique Ref.303-84-20 ムーブメント:Cal.JL970 29石 部品数233 振動数28800/時 自動巻パワーリザーブ 48時間 ケース:ステンレススチール サイズ:縦/横 46.5×29.25 厚み12mm ガラス:サファイヤクリスタル 文字盤:シルバー ギョーシェ彫り GMT機能 ・ブルースチール針でトラベルタイム表示 ・グレー針でホームタイム表示 ・デイ&ナイト表示 スモールセコンド ビッグデイト表示 3気圧防水 クロコダイルストラップ ダブルフォルディングバックル マスターコントロール1000時間テスト合格 reverso01.JPGreverso02.JPGreverso04.JPG この時計は、ちょうど旅行した2005年の新作で、JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)のReverso(レベルソ)として初めて、自動巻ムーブメントを搭載したモデルです。一般的に、丸いローターを回転させる自動巻ムーブメントと角形のケースは相性が良くないので、あまり造られてこなかったのですが、このReverso Grande Automatiqueでは、XGTケースというレベルソシリーズ最大のケースを使用することによって初めて自動巻を実現しました。最大といっても、他のレベルソのケースが小さいので、私としてはこれくらいのボリュームがあった方が存在感があって良いと思います。 他にも、2枚のディスクを使用して日付を大きめに表示するビッグデイト機能(JAEGER-LECOULTREは独自方式で特許取得)、デイ&ナイト表示付きGMT機能(第二時間帯表示機能)、ブルードスチール針、スモールセコンド、ギョーシェ彫り文字盤など、時計好きのポイントを押さえた商品です。バックルのロゴも嬉しい配慮。 以前に「クロノメーター検定」というものを紹介しましたが、JAEGER-LECOULTREの時計は、クロノメーター規格を遙かに上回る独自の1000時間テスト(マスターコントロール1000時間テスト)に合格してから出荷されます。その合格刻印が裏蓋に。それでも機械式時計ですから、それなりの精度ではありますが。 reverso03.JPG さて、Reverso(レベルソ)の特長は、その名の通り「裏返る」ことです。本来は、ポロをするときに文字盤が傷つかないように工夫されたのが始まりだそうです。写真のように時計部分を横にスライドさせてから、クルッとひっくり返します。可動部分の後ろにも、きれいなペルラージュ(エンジンターン模様)が施されています。 reverso05.JPG 裏側にはイニシャルのエングレービング。これは2007年8月に保証修理でジャガー・ルクルト カスタマーインターナショナルサービス(リシュモンジャパン株式会社)に出したときに、別途有償で彫ってもらいました。アングレーズという書体の手彫りです。これで絶対に売れなくなりました。 reverso06.JPG たまに普段使いしているので、ケースの小傷が目立ってきました。これでも2007年8月に一度ケース仕上げをしてもらっているのですが、そろそろ磨かないといけませんね。この時計は、人生の一大決心(転職くらいで大袈裟ですが)をした時に買った想い出の時計なので、大事に使って子供に引き継ぎたいと思います。