圧縮RAWと非圧縮RAW

RAWって圧縮されていない画像データだよねと思っている方、そうではありません。各メーカー独自の方式で圧縮された圧縮RAWが存在し、メーカーや機種によって、勝手に圧縮されてしまうものと、ユーザーが圧縮・非圧縮を選択できるものとがあります。

f:id:fclifetokyo:20210119112225j:plain

例えば、2400万画素で1画素あたり14bit記録を唱うカメラ(SONY α7C)では、24,000,000×14÷8=42,000,000Byte=42MBが非圧縮RAWの理論値です。上式の計算値に比べて実際のRAWファイルの大きさが下回っているようなら、そのカメラのRAWは圧縮されています。


SONYのカメラは非圧縮RAWを選択できるので、圧縮RAWとサイズを比較してみました。ファイルには画像データ以外の付帯データも記録されるので、非圧縮RAWでは理論値42MBを超える48MBでした。対して圧縮RAWは24MBであり、SONYの圧縮RAWは約半分のサイズに圧縮されています(非可逆)。

 

f:id:fclifetokyo:20210119104637j:plain

f:id:fclifetokyo:20210119104639j:plain
昨今、メモリカードの大容量化、ストレージのクラウド化、5Gなど通信の高速大容量化で、写真のファイルサイズを気にする必要はあまりなくなりました。私の場合はカメラからスマホへの転送をWi-Fi(FlashAir)で行っていたので、転送時間短縮のため圧縮RAWを選んでいましたが、USBケーブル接続に替えて転送時間を気にする必要はありません。圧縮RAWと非圧縮RAWを見分けられるかというと、敵も然る者、そう簡単ではありませんが、敢えて圧縮RAWを使う意味はなくなりました。

※圧縮RAWには可逆のロスレス圧縮RAWと非可逆の圧縮RAWがあり、SONYは非可逆の圧縮RAWのみ対応